山葵山の作られ方
みなさん、普段何気なく使っておられるかもしれないお皿。
そのお皿はどうやって作られているか、ご存知でしょうか?
山葵山の作られ方はどうなのでしょうか?
これでわさびはあなたのもの!山葵好きのための醤油皿「山葵山」(FROM NIPPON 境 悠作) - クラウドファンディング Readyfor (レディーフォー)
一枚一枚手でこねてひねって作っている?
工芸作家さんの作品であればそうかもしれません。
手で触った風合いや釉薬の掛かり具合など、一点一点にその作り手の呼吸を感じますよね。
世界で一点しかないその世界観は変えがたい価値を持っています。
しかし、一定の量産性を求められるお皿(それなりの数を販売する予定のお皿)はそれだと間に合いません・・。
そこでどうするのか・・・。
答えは型を用いて均一な製品を量産化するという方法です。
そして製造まで至るまでに実は3種類の型を段階に応じて作る必要があり、そこには職人の高いスキルと経験を必要とします。
しかし型と言ってもよくイメージされる『金型』ではなくて、金属ではなく石膏を用います。
よく手とか顔とかの形を取る際に使われる素材です。
(美術の時間の際の手のスケッチとかでモデルとして使われていた白いやつ)
①捨て型(見本型)
図面から立体化する際の最初の方となります。
②ケース型
設計されたものが様々な浄化でもこの型を使って同じ形に焼きあがるか、チェックするための型です。
③量産型
読んで字のごとく量産化をするための型です。
ここまでくれば全体工程の半分が終わったぐらいの感じでしょうか
そして今回の「山葵山」の場合はこの型を使って『鋳込み』という作業を行っていきます。
鋳込みとは、泥漿を型に流し込んでその型を窯に入れて焼成し形を作ります。
素焼きと言われる、何もまだ色や塗装が済んでいない状態の器が焼きあがります。
※泥漿とは流し込みが可能な流動性のある粘土
鋳込にも種類が2種類あって
(1)排泥鋳込
泥漿(でいしょう)を石膏型に流し込む成形方法です。
石膏は吸水性があるため、時間の経過とともに石膏型の内側に一定厚で固まる原理で成型します。
適度な厚みになってから泥漿を排出し、生地をある程度乾燥させ、型から外します。
主に、花瓶や急須など開口部に向け窄まった中空の複雑な形状の量産に使われます。
(ー肥前吉田焼Webサイトより引用ー)
少し難しいのですが要はこんな感じです。
(2)圧力鋳込
排泥鋳込みと同様に石膏の吸水性を利用して成型する方法です。
泥漿に圧力をかけて石膏型に鋳込むため、生地が締まり歪みのリスクも少ないのが特徴です。
一般的には上下に割れた雌型の石膏型を使い、主に変形皿の量産などに用いられます。
(ー肥前吉田焼Webサイトより引用ー)
こちらも少し難しいのですが要はこんな感じです。
この先の工程はまた次回にします。
お楽しみに・・・。